屏風馬と琉球

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象棋の布局の1つに屏風馬(Píngfēng mǎ)がある。清代の康熙年間に発明されたとされ、梅花谱に載っている。四大布局の1つであり、よく見かける戦法だ。

初手から、 炮二平五 馬8進7 傌二進三 馬2進3 と進み、黒の2枚の馬が中央の卒を守っている。


2騎の馬に守られた屏風馬は、強力な中砲を使ってもなかなか崩せない。初心者泣かせの固さである。

屏風って何?

屏風は日本語だと「びょうぶ」である。確かに馬の絵が描かれた屏風を見たことがある。描かれた武者はたしかに強そうではあるが、しょせんは屏風である。風が強く吹けば倒れそうで、屏風馬の固さとは合わないなと感じていた。

中国語で検索しても “屏风,中国传统建筑物内部挡风用的一种家具”であり、中華飯店で見るような、日本の屏風に近い家具である。

“Race at the Uji River (Soga Shōhaku 曾我蕭白) , TL42147.30,” Harvard Art Museums collections online, Jun 20, 2021, https://hvrd.art/o/340554.


そんなある日、琉球と福建の交流を調べていたら、こんな記述があった。

ヒンプンとは、門の内側にもうけられた内外の仕切り屏のこと。(中略)中国にある「屏風面」の、沖縄化したものだといわれている。

ヒンプン! そうだったのか!

ヒンプンとは

ヒンプンは沖縄の古い民家にある塀なのですが、都会ではほとんど見かけません。知らない人のために説明します。

ヒンプンとは、門の内側にもうけられた内外の仕切り屏のこと。 外からの目かくしという実用的な役目と、外から魔が入ってくるのを防ぐという、マジナイ的な意味をもって建てられたものである。中国にある「屏風面」の、沖縄化したものだといわれている。



下の写真はTV番組の「ちゅらさん」に出てきた民宿。入口を入るとすぐに塀があります。家に入るにはこれ(ヒンプン)をぐるっと迂回します。見てわかる通り固いです。魔物も入れません。中砲で簡単に突破できないのもむべなるかな。




同じく魔除けの石敢當も、マジムンは曲がれないのでまっすぐ行って突き当たるところに設置します。炮や車が急には曲がれないことと関係があるのかもしれません。

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